彼は、かなり若い時から薄毛が始まっていて、40代という年齢ですが、かなり年上に見られるんです。一緒に歩いていても、親子と間違えられ、彼はかなり傷ついていたと思うんです。
でも、私の手前、彼はいつも笑顔で、薄毛に関する事は何も言いませんでした。私も、彼のプライドを傷つけてしまうような気がして、あまりその事には触れなかったんです。
彼がこっそりと薄毛対策のシャンプーを使っている事も知ってはいたんですが、戸棚の奥に隠すように入れている所を見ると、きっと気がつかれたくないんだろうと思うんです。
でも、一人で悩んでいる姿を見るのも辛かったんです。そこで、私なりにいろいろ薄毛の事を調べてみたんです。そうしたら、洗いかたでもかなり違うらしいんです。
そこで、私は彼には薄毛対策とは言わずに、髪を洗わせて欲しいと言いました。彼は最初は「何で?」と不思議そうにしていましたが、私は日頃の感謝だと言って、洗いました。
毛穴の中に汚れが詰まっていると、どれだけ薄毛対策のシャンプーをしても、意味がないそうなんです。頭皮が硬いのも薄毛を進ませるので、出来るだけ頭皮が柔らかくなるようにマッサージをしました。
彼は最初こそかなり不思議そうでしたが、かなりマッサージが気持ち良かったらしく、もっとして欲しいと言いました。かなり気持ちよかったそうなんです。
そして、しばらくマッサージを続けていたんです。大体、週に一回ぐらいマッサージをしていたら、何となく彼の髪が太くなってきたような気がするんです。
彼も鏡を見ながら、満足そうにしているので、効果はあったのだと思います。彼の男性としてのプライドを何とか傷つけないで良かったと思いました。
少しだけ薄かった髪の毛が濃くなってきて、彼は以前よりもお洒落になりました。やっぱり、口では気にしていないと言っていましたが、かなり気にしていた事が分かりました。
それからも、さりげなく薄毛に良い食材などを探しては、彼に振る舞っています。特にカレーは様々なスパイスが入っていて、薄毛にとても良いんです。
彼は、「最近、カレーばっかりだね」と気が付いてはいないようです。これからも、彼には気づかれないように、彼の薄毛対策に協力したいと思います。