私は若い頃より、おでこの広さがとても気になっていました。友人や知人からも、デコが広いと揶揄され、自分の毛根は10代にしてもう死んでしまったのか?髪の毛を増やすことはできないのか、と悩んでいました。
その時はまだ若かったので、前髪を長く伸ばし、おでこが見えないようにすることで、なんとか必死にごまかしていました。
しかし、二十代も半ばに差し掛かると、頼りない毛根を隠すことができなくなってきました。出会う人みんなに、おでこを見られ、写真を撮れば、必ず広いおでこが反射してしまい、どうにもこうにも誤魔化しがきかなくなってしまいました。
20代半ばにして、もう禿げてしまったのか?毛根を増やすことは出来ないのか、と悩みました。しかし、広がっていくおでこが元に戻るはずはなく、髪のトップは無残に崩れていき、まるでカッパのような、見るも無残な髪型になってしまいました。
植毛して髪を増やすべきか?サプリメントで毛根が蘇ってくれるのか?さまざまな思考を張り巡らせましたが、まずは美容室に行ってパーマをかけてみることにしました。
するとこれがまた大失敗。トップが非常に薄い私の頭では、パーマをかければ容易に、もっさりとした毛の塊が横に広がるのです。まるでサザエさんのような髪型になった、と周囲にますますバカにされてしまいました。
どうにもこうにも、おでこの広さを隠しきれない。でも髪の毛を増やすことなんて今からは到底できない。というわけで、私はパーマがとれた後、別の美容室に行って髪型でなんとかならないか相談してみました。
運良く担当してくださった美容師の方が、素晴らしいアドバイスをくれました。
前髪が薄くておでこが広い男性は、意外とたくさんいますよと。現に自分もそうですから、と、サラッと前髪をかきあげて、立派に光ったおでこを見せてくれました。
彼が言うアドバイスは、「前髪が薄くておでこが広い人は、絶対に前髪を伸ばしてはいけない」と、いうものでした。
前髪が長ければ長いほど、その薄さが目立ってしまい、一度風が吹いたり、自分が動けばおでこの広さがかえって目立ってしまうと。
そういった方は、前髪を短くする。短くすることで、毛先の頼りなさをカモフラージュすることができるそうです。根元の部分の厚みを出すことができるのようです。
このアドバイスは、簡単なようでいて目からウロコでした。それまでの私は、いかに髪を伸ばしたりパーマをかけたりして誤魔化そうとしていたのか。
前髪を短くするという、逆転の発想で、一気におでこが目立たなくなったのです。前髪が短ければ、なびいた時におでこをアピールする必要がなくなります。
それからは、友人知人からもいつのまにかハゲと揶揄されることもなくなり、私自身のコンプレックスも消えていきました。
薄毛に悩んでいる方は、植毛やサプリメントに頼る前に、まず短く髪を整えることでご自身が思っているより、遥かにスタイリッシュな仕上がりになるかもしれませんよ。
単純で、なーんだその程度か!と思われるかもしれませんが、すごく効果的なので、みなさんのお役に立てればと思いシェアさせていただきました。